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当院から

御殿場肝友会だより

Tさんは78歳のC型慢性肝炎患者さんです。市内の診療所から順天堂静岡病院へ紹介され、インターフェロンと経口剤で1年間治療しました。御殿場市から1時間半かけて、何時間も病院の中で待たされた上に、インターフェロンの副作用には悩まされながら頑張りました。優しいご主人がいたからこそ終了できたとお話をされています。ところが治療終了後再発し、また順天堂静岡病院へ行くのかと思っていた時に、御殿場肝友会のことを、自宅近くの喫茶店で聞き、相談勉強会へ参加されました。すぐに市内のAクリニックでウイルス肝炎治療医療費助成申請書を作成し、インターフェロンを使わない治療を開始しました。前のような苦しくなる副作用はないだけでなく、患者さんの肝機能検査は治療開始1週間で正常に、ウイルスは治療後4週目で陰性となりました。肝臓の機能をしめす血液検査GPTが悪くなり、治療開始から3ヶ月で正常の10倍を超え中止しましたが、3ヶ月経過しても再発は認められず、治癒したと判断できます。前回までのあの苦しい治療は何だったと思い出しながら、今回治ったということを喜んでおられます。この様に御殿場・小山地区から治療を求めて遠くに出された人でも、御殿場の中できちんとした治療ができます。治療することで困っていらっしゃる方は是非、御殿場肝友会にご相談下さい。
C型肝炎には7つの亜型と言う違った型があります。昨年9月に発売されたダクラタスビル、アスナプレビルは1型C型肝炎に使うことができ、とても良い成績を上げています。その他の型を持ったC型肝炎はインターフェロンを含めた治療法でした。そこに朗報が出ました。2型のC型肝炎に対して新しいお薬「ソバルディ」が5月25日に発売されました。「コぺガス」と組み合わせて治療します。これに続いて、5日28日、1型用として、「ハーボニー」(ソホスブビルとレジパスビル配合錠)が承認されました。日本の患者を対象にした治験では、治癒したと判断される持続的ウイルス学的著効率(SVR12)100%という結果が得られています。通常、1日1回1錠を経口投与し、投与期間は12週間です。これらは非常に高価な薬ですので国も助成金を用意しています。他の県ではすでに助成金が使えるようになっていますが、静岡県では少し遅れるようです。御殿場市のAクリニックでは13名中5名が2型のC型肝炎です。この夢のような話ですが、ウイルス肝炎治療医療費助成申請書を書ける医師は今回も制限されています。御殿場保健所管内には1名しかいません。市内の患者さんは沼津、三島、伊豆の国市にある病院での治療を薦められ躊躇しているのではないですか。C型肝炎は治る病気です。そして今すぐ直す必要がある病気です。遠慮なく肝友会事務局にお問い合わせください。または直接肝友会相談勉強会(毎週第4土曜日、市民交流センターふじざくら)にお出でください。
肝臓は何も言いません、おとなしくじっとしています。ある時黄疸になったりがんが出て気づく沈黙の臓器です。人は自ら望んで肝炎ウイルスがあるかどうかを調べなければわかりません。
御殿場肝友会事務局 0550-86-0800(時之栖・荒川クリニック内)

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